2007/03/18
千代酒造(奈良県)
 2007年3月18日(日)、お客様12名と当店スタッフ2名、計14名で蔵見学に行ってきました。

 今回は「篠峯」・「櫛羅」の醸造元である千代酒造さんと、「花巴」の醸造元である御芳野商店さんにお邪魔しました。

 当日はパラパラと雪が降る中、当店を9時に出発。

 八木駅・御所駅で待ち合わせたお客様をピックアップし、10時過ぎにまず千代酒造さんへやってきました。
 千代酒造は、もともとは「千代」という銘柄を造っていまして、その後限定販売の「篠峯」や、自社栽培の山田錦を使った「櫛羅」という銘柄を醸しています。

 昨今は鑑評会で連続して金賞をとる実力蔵です。
 蔵に到着後、まずは精米所にて堺専務から、今年の造りについてお話をいただきました。

 現在生産石数は500石ほどで、今年は38本のタンクを仕込みました。

 甑倒しは3/20を予定しているようで、現在ラストスパートという感じでしょうか。


 千代酒造では自家精米をしてまして、非常に神経を使いながら精米をしているそうです。

 特に大吟クラスになると、米を割らないようにじわじわと削っていき、3日程かけて精米しています。

 ちなみに県内で自家精米を行っている蔵元は3件ほどだそうです。
 次に洗米機です。

 千代酒造では汲み上げ式の洗米機を使っていまして、米を水と共に汲み上げながら洗米し、浸漬タンクに米が落ちる仕組みになっています。

 右の写真は手洗い用の洗米機で、学校の給食室なんかで使うものらしいです。

 こちらは一回で15キロまでしか洗えないそうで、米が多い時は何時間もかけて洗い続けるそうです。

 この場合は10度に温度調整した水を使用します。
 千代酒造では最近、連続蒸米機という、大型で、大量の米を蒸す機械から、移動甑という蒸し機に変えました。

 それによって厳密な蒸し上がりを管理でき、より良い蒸し米ができます。

 蒸し時間はおよそ1時間で、最後の15分は乾燥した蒸気を当て、しっかりした蒸し上がりにします。

 この後、出麹してあった麹米を食べさせてくれまして、皆様匂いをかいだり、食べたりさせて頂きました。
 次に仕込みタンクの「もろみ」を見せていただきました。

 「落ちたら炭酸ガスで死んじゃいますよ。」なんて言われながら、香りを嗅いでみたり、プチプチと泡が弾けるのを見させていただきました。

 と、ここで「もろみ」の利き酒。
 「美味しい!」「酸っぱい!」等言いながら、蔵でしか飲めない味を堪能いただきました。

 ちなみに、酵母には醗酵中に高い泡が出る「泡あり」酵母と、そんなに泡がでない「泡なし」酵母があるのですが、特に6号・7号酵母は酸の出具合や、醗酵の進み具合が違うらしく、千代酒造では使い分けているそうです。
 当日はちょうどお酒を搾ってまして、搾りたてのお酒をちょっとお味見。

 まだガスがかんだフレッシュなお酒に皆感動!

 いやぁ、来て良かった!ってなもんです。
 最後にお待ちかねの利き酒タイム!

 今年の新酒を5種類飲ませて頂きました。

 <利き酒したお酒>
 篠峯 雄山錦
 篠峯 遊々 山田錦
 篠峯 凛々 雄町
 篠峯 八反
 櫛羅 中取り 山田錦


 皆、好みは別れたんですが、櫛羅や遊々の山田錦仕込みがお好みの方が多かったです。
 最後に堺専務を交えての記念撮影!


 お忙しい中、有難うございました!
次の蔵元へ
当ホームページに掲載されているあらゆる内容の無許可転載・転用をお断りします。
すべての内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。 引用・転載の際は必ずご連絡下さい。
Copyright(C)2005 nobori-sake.biz All Rights Reserved.