2006/03/06・07
杜の蔵酒造 (福岡県)
2006/03/05・06
  3月5日に家を出発。
 今回は九州を動き回らないといけないので、車での移動を選択。

  夜8時 大阪は南港発のフェリーに乗り、翌朝8時に福岡県は門司港に到着。
 
 この日は久留米の某ホテルで、杜の蔵酒造主催の「独楽蔵会」という勉強会があり、昼飯もそこそこに直行。
 この「独楽蔵会」、全国から杜の蔵の独楽蔵という商品を扱っている酒屋さんが集まり、独楽蔵についての勉強はもとより、蔵のスタッフ、各地方の酒屋さんとの親睦を深める為の会でもあります。

 私は初めて参加したのですが、数件の酒屋さんとお話をさせていただき、非常に刺激を受けました。それぞれの地域で、それぞれの個性を生かした商売をなさっており、勉強になりました。
 また大阪で飲食店をしている方と意気投合したりと、大変良い経験となりました。
 このような会を開催されている蔵元にも感謝です。

 この日は皆で遅くまで酒を酌み交わし、そのホテルで就寝。
 翌日は希望者のみでの蔵見学となりました。
2006/03/07
 翌朝、蔵元に向い、蔵見学をさせていただきました。
  蔵の入り口です。

この日は小雨がパラついていました。
日本酒蔵
  米を蒸す「甑」です。

ここでは40%以下に精米する米については、全て無農薬米を使用しているそうです。
 甑(蒸し)、洗米機(米洗い)、放冷機(冷ます)のある所です。
 ここで器具を洗ったりもします。

 酒造りの最初の段階が行われる所です。
       米を洗う洗米機です。
この蔵元では、精米歩合が80%レベル、55〜60%レベル、40%以下のレベルで3種類の洗米機を使い分けています。

すごいですねぇ。

この洗米機も蔵によって違うので、またそこも面白いところです。
仕込みタンクです。

中に見える「もろみ」が搾る前の酒です。

上に付けているのは、泡がタンクからこぼれないように、事前に泡を消す為の機械です。
この作業は人の手で行う蔵もあるのですが、こういう自動の機械もあります。
ちょうど斗瓶採りしたお酒があったので写してみました。

精米歩合の低い米を使ったお酒や、出品酒などはよく斗瓶に採って管理、貯蔵します。

手間はかかるのですが、この方が温度調整や管理がしやすいのです。
斗瓶のオリ引き(酒の中にあるもろみのかすなどを取ること)です。

上の斗瓶から下の斗瓶に、ストローのようなものを通して酒が流れ落ちます。

オリは斗瓶の下に溜まるので、きれいな部分をこうして移し変えます。
 こうしてできたお酒の中で熟成させるものを、杜の蔵酒造では定温熟成させています。
 これは、ある一定の温度で熟成させることですが、ここでは春、夏、秋は大体17〜18度、冬は10度位の適温で囲っています。
焼酎蔵
かなり昔の蒸留器です。
しかも今も現役というから驚きです。

一度に蒸留できる量も少ないので、限られた焼酎のみの使用です。
ちょっと見づらいですが、今風の?蒸留器です。

常圧蒸留、減圧蒸留共に切り替えができる蒸留機だそうです。

ここでは蒸留後すぐに出てくる焼酎(初留)、途中の焼酎(本留)、最後に出てくる焼酎(後留)と違うタンクに分けています。
蒸留後、タンク貯蔵するものと甕貯蔵するものに分かれますが、こちらは甕貯蔵の貯蔵所です。
こうして熟成され、味の角がとれて、まろやかになっていきます。
まとめて
今回杜の蔵酒造を訪問して思ったことは、新しい技術と昔ながらの部分がうまく合わさっているのではないかと思いました。
蔵自体も大きく、効率を重視せざるをえない部分もあるとは思うのですが、人の手による部分も多く、良いものを作ろうという思いを感じました。
また、熟成のこだわり、燗へのこだわりと、コンセプトをしっかり掲げている事も良いことだと思います。
これからも美味しいお酒を作ってください!

そして私はその足で次なる蔵元のある宮崎へと向いました。
次の蔵元へ
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